JOLED、有機EL量産へ増資検討 1000億円規模 国内勢に打診

JOLEDが開発した印刷方式の有機ELパネルを用いた医療用モニター=5月、東京都港区
JOLEDが開発した印刷方式の有機ELパネルを用いた医療用モニター=5月、東京都港区【拡大】

 官民ファンドの産業革新機構傘下で次世代パネルの有機ELを開発するJOLED(東京都千代田区)が、1000億円規模の増資を検討していることが4日、分かった。低コストで生産できる独自方式の有機ELの量産を2019年にも開始する予定で、設備投資資金を確保するのが狙いだ。

 JOLEDは母体企業で各5%出資する株主のソニーやパナソニックをはじめ、国内の有機EL関連メーカーに出資の打診を始めた。国内勢から幅広く支援を得て、量産にこぎつけたい考えだ。生産拠点は、株主の中小型液晶パネル大手ジャパンディスプレイ(JDI)が年内に稼働を停止する能美工場(石川県能美市)を引き継ぐ方向で検討している。

 JOLEDが量産する有機ELは、発光材料をプリンターのように塗り分ける「印刷方式」と呼ばれる製造方式を用いる。先行する韓国のサムスン電子の「蒸着方式」と比べ、投資費用が安く、製造コストを抑えることができる。中型以上のサイズのパネル向けに売り込む方針で、ソニーが医療用モニターへの採用を内定している。

 液晶より高精細で省エネ性能も高い有機ELは、スマートフォン向けやテレビ向けなど、幅広い用途で採用が広がるとみられ、数年で液晶を上回る市場規模に成長する見通し。

 JOLEDのほか、JDIもスマホ向けの小型の有機ELパネルの量産を19年にも始める計画。日本勢も早期に量産できる体制を確立し、韓国勢を追い上げたい考えだ。

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