アパレル界を変革 和歌山発の編み機 (1/3ページ)

島精機のホールガーメント横編み機(ブルームバーグ)
島精機のホールガーメント横編み機(ブルームバーグ)【拡大】

  • 島精機の島三博社長(ブルームバーグ)

 エルメスやグッチ、アルマーニなど欧州の高級ブランドやユニクロなどアパレル業界が販売する縫い目のない「ホールガーメント」と呼ばれるニット製品。製造を可能にしたのは島精機製作所(和歌山市)が独自に開発した横編み機だ。

 ◆裁断なしでロス削減

 一着を丸ごと立体的に編み上げるホールガーメントは、シルエットの美しさや着心地の良さだけでなく縫製や裁断が不要というメリットもある。裁断しないために従来のニット製品で発生していた約30%の編み地の廃棄ロスをなくせるなど、同社の「ホールガーメントコンピュータ横編み機」の登場は、アパレル業界に変革をもたらした。繊維の立体化技術を生かし繊維素材の軽量自動車部品の研究開発などにも乗り出している。

 島三博社長はインタビューで「ファッション、アパレル業界は世界で一番遅れている無駄だらけの業界」と指摘した。ホールガーメント横編み機は洋服の3Dプリンターと呼ばれることもあり、自動車や航空宇宙、医療など他業界にも応用が可能だという。他分野への「横展開の中で得られた革新的な部分をファッション業界にフィードバックして業界を活性化する仕組みを作っていきたい」と話した。

 自動車部品向けでは、繊維素材をホールガーメント横編み機で立体的に編み上げ、硬化剤で固める製品の開発を進めている。島社長は開発する部品の具体例についてはコメントを控えたが、「丈夫で軽い素材となれば、応用範囲はものすごく広がる」と述べ、電気自動車の走行距離を伸ばすのに必要な軽量化策として、金属から繊維由来の部品への切り替えを提案する方針だと話した。

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