日生、中堅の同業買収へ 一千数百億円 銀行窓販を強化

 日本生命保険が国内中堅のマスミューチュアル生命保険の買収を検討していることが5日、分かった。銀行での窓口販売の強化が狙いで、買収額は一千数百億円程度となる見込み。株式の過半を取得する方向で、早ければ月内にも契約を締結する。日本生命にとっては2015年の三井生命保険に続く、国内の同業買収となる。

 国内の生命保険市場は人口減少で縮小が見込まれている上、日銀のマイナス金利政策で生保各社の経営環境は厳しさを増している。最大手による買収は生き残りを懸けた業界再編の引き金となる可能性がある。

 日本生命は、窓販分野に強みを持つマスミューチュアルを買収することで、窓販分野の強化を狙う。これまでは自社の営業職員を通じた販売が中心で、窓販分野への取り組みが遅れていた。乗り合い代理店チェーンの買収にも積極的で、販売手段の多様化に力を入れている。

 マスミューチュアルはマイナス金利の影響で、17年3月期決算では、新契約が前期を大きく下回るなど苦戦を強いられていた。日本生命は5日、「グループ事業の強化に向けてさまざまな検討をしているが、現時点で決定している事実はない」とコメントした。

 日本生命の17年3月期の売上高に当たる連結保険料等収入は5兆2360億円。マスミューチュアルと単純合算すると5兆5589億円となる。一時、首位争いを繰り広げた第一生命ホールディングスの4兆4687億円と大きな差がつく。日本生命は国内外での企業買収に注力しており、20年度までに5000億円を投資する方針を掲げている。米資産運用会社TCWに数百億円を出資する方針も明らかになっている。