掃除機のダイソンも…異業種からの参入相次ぐEV市場 やがて強力なライバルに (3/3ページ)

ダイソン本社の敷地内にある研究開発センター。同社は家電分野で培った技術を生かしEV事業に進出する=英中部マルムズベリー(ブルームバーグ)
ダイソン本社の敷地内にある研究開発センター。同社は家電分野で培った技術を生かしEV事業に進出する=英中部マルムズベリー(ブルームバーグ)【拡大】

 一般的に、自動車ビジネスは車両の開発期間が3~4年と長く、かつ開発および量産準備段階で多額の費用がかかる。従ってキャッシュフローの面からは、収益が上がるまで長いビジネスの類であろう。若干部品点数が少ないEVでも同様であり、またEVはEVならではの信頼性、耐久性確保の難しさがある。このため、EVに参入するも、多くのベンチャー企業が開発段階で資金が尽きてしまい頓挫している。

 今後も異業種からEV市場に参入する企業が出てくるであろうが、成功するためには、長期的視点が欠かせない。長期計画に基づき、開発陣、資金をそろえ、計画段階では各国の規制も考慮しながら現実的な手を打っていくことが求められる。

 EVブームは今後も盛り上がるかもしれないが、生き残っていける企業はそう多くはない。日系自動車メーカーにとっても、このように腰を落ち着けて開発する企業が強力なライバルになる日が近いかもしれない。

【プロフィル】和田憲一郎

 わだ・けんいちろう 新潟大工卒。1989年三菱自動車入社。主に内装設計を担当し、2005年に新世代電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」プロジェクトマネージャーなどを歴任。13年3月退社。その後、15年6月に日本電動化研究所を設立し、現職。著書に『成功する新商品開発プロジェクトのすすめ方』(同文舘出版)がある。61歳。福井県出身。