エネルギーは無尽蔵も… ソーラーカー量産車化、遠い道のり (3/4ページ)

新型プリウスPHVの太陽光パネル(ブルームバーグ)
新型プリウスPHVの太陽光パネル(ブルームバーグ)【拡大】

 とりわけ、車体屋根の曲面に合わせて加工する技術が開発の鍵だった。パナソニックは住宅用の平面加工の装置では対応できず、柔軟な素材で挟み込んで熱をかけるという新しい装置を導入した。新技術では極端な曲面でなければどのような曲面にも加工可能で、今後はさまざまな形状の車の屋根に搭載することも視野に入れている。

 トヨタは09年の先代プリウスPHVでも太陽光発電を駆動用に使えないかと試みたものの、実現しなかった。今回はパネルの性能向上に加え、運転席と助手席の間の下に太陽光発電専用のバッテリーを設置して駆動用にも電力を使うことができるようになった。

 まだこれからの技術

 各国が環境規制を強化する流れの中、自動車メーカーは環境対応車の開発や普及に向けた取り組みを加速させている。トヨタの金子氏は新型プリウスPHVの太陽光発電について「非常に小さな電力ではあるが、完全に捨てているエネルギーを車に取り込むことができるという画期的なシステム」と強調する。

 新型プリウスPHVの価格は326万1600円からで、オプションの太陽光発電システムは28万800円となっている。トヨタの公表資料で、日本各地の日照条件から推定した航続距離は1日平均2.9キロメートル、最大で6.1キロを走行可能と踏まえると、元を取ろうと考えるか、わずかでも太陽光による走行を画期的と捉えるかで評価は分かれる。

 SBI証券の遠藤功治アナリストは、EVであっても電気を発電所でつくる過程でCO2を排出するため、太陽光の活用はいわゆる「well to wheel」(油井から車輪)の観点で一歩前進とみる。

課題面からみると「まだまだこれからの技術」