育休中も無理ない範囲で勤務する制度広がる スキル維持して復帰もスムーズ (1/2ページ)

育児休業中に自宅のパソコンでメールを確認する三井住友海上火災保険の加藤美真さんと長男=9月、東京都内
育児休業中に自宅のパソコンでメールを確認する三井住友海上火災保険の加藤美真さんと長男=9月、東京都内【拡大】

 育児休業中も短時間だけ働く-。こんな仕組みの導入が広がりつつある。10月から育休が最長2年に延長される中、無理のない範囲で仕事をすることで、スムーズに職場復帰できるなどの利点が社員にも企業にもあるためだ。ただ、勤務が強制にならないよう、運用には十分な配慮が必要だ。

 会社とつながり

 三井住友海上火災保険は4月から、繁忙時などに商品の説明書類の作成といった業務を、希望する育休中の社員へ依頼し始めた。その一人、加藤美真さん(27)は、昨年10月生まれの長男が、寝たり遊んだりしている合間に30分~2時間程度、自宅のパソコンに向かう。

 加藤さんは保育所の空きがなく復職の見通しが立っていない。焦りもある中で「職場の様子も垣間見え、良い機会。生活にメリハリが出た」。同社では既に10人がこの仕組みを利用しており、担当者は「『慣らし運転』のためだが、業務が回りやすくなって職場も助かっている」と語る。

 損保ジャパン日本興亜も1月から同様の制度を試行的に導入。4月に職場復帰した渡辺智子さん(30)は、自宅で1日1時間程度データ入力作業をした。「気負わず始められた。仕事を思い出すのに役立った」と話す。

 両社とも、業務スキルの維持につながるほか、仕事を通じ上司や同僚とのコミュニケーションが生まれ、復帰した社員を迎え入れやすくなる効果があるという。

運用には配慮が必要