育休中も無理ない範囲で勤務する制度広がる スキル維持して復帰もスムーズ (2/2ページ)

育児休業中に自宅のパソコンでメールを確認する三井住友海上火災保険の加藤美真さんと長男=9月、東京都内
育児休業中に自宅のパソコンでメールを確認する三井住友海上火災保険の加藤美真さんと長男=9月、東京都内【拡大】

 育休中に就労できるのは、希望に基づき「一時的・臨時的」「月80時間以下」などの条件を満たした場合だ。賃金の最大67%の給付金は停止されず、働いた分の賃金を上乗せできる。合計が80%を超えると、その分の給付金は減る。

 最長1年半だった育休は、全国2万6000人超の待機児童問題を背景に、10月から最長2年に。保育所が見つからず、職場に戻って働けない人の離職を防ぐ狙いがある。

 運用には配慮必要

 21世紀職業財団の岩田喜美枝会長は2年への延長について「育休の安易な長期化はキャリア形成を難しくする」と指摘。労働者本人の希望を前提に働く選択肢を増やし、復職を円滑化するこうした取り組みに理解を示す。

 休み中も働ける仕組みが、男性の育休取得を促す期待もある。IT企業で働く奈良県生駒市の津村真吾さん(37)は、長女が生まれた昨年12月から約2カ月間、育休取得中に短時間働いた。どうしても同僚に任せられなかった仕事と、育児を両立するためだった。「大変だったが、育児をしながらでも仕事を止めずに済み助かった」と語る。

 在宅勤務の導入支援を手掛ける「テレワークマネジメント」(北海道北見市)の田沢由利社長によると「『0か1か』ではないその中間が育休中の就労」。ただ、休業と就労の境目があいまいになるだけに「企業が無理やり働かせる口実になってはいけない。社員の希望に基づき、働き過ぎを防ぐため労働時間をきちんと管理するなどの条件が必要だ」と指摘した。