もっとも、失意の石川が日本に復帰することは、男子ツアー関係者にとって大歓迎だった。
「米国では残念だったが、国内で石川選手の“生”のプレーをファンに見てもらえるのは本当に楽しみです」
無理もない。男子ツアーは低迷どころか、地にめり込みそうな不人気にある。今季のツアー最終日のテレビ平均視聴率は3.1%(11試合、関東地区、ビデオリサーチ調べ)。もはや放映不可の“危険水域”に達した。ギャラリー数も激減している。片山晋呉が優勝した「ISPSハンダマッチプレー」は5日間で2704人、片岡大育が制した「ダイヤモンドカップ」は4日間で5661人…。もはや崩壊寸前である。
思えば、松山英樹が優勝、石川遼も参戦した昨年の「日本オープン」は最終日の視聴率が9.4%、ギャラリーも4日間で4万5257人。すごかった。そんな“バブル”を石川人気で再び…というわけである。
今週の「日本オープン」(12日開幕、岐阜関CC)から石川が日本復帰する。“復活とバブル”は果たしてどうなるか。楽しみである。(産経新聞特別記者 清水満)