【山本隆三の快刀乱麻】EV増加予想、電力需要どうなる 家庭で充電中、炊飯器の使用困難に? (1/4ページ)

テスラの新型EV「テスラ3」(AP)
テスラの新型EV「テスラ3」(AP)【拡大】

  • 「リーフ」の新型モデルについて説明する日産自動車の西川広人社長=9月、千葉市の幕張メッセ
  • 表1自動車からのCO2排出量
  • 表2自動車燃料消費量と走行距離

 ■電力需要増加も考える必要

 多くの機関、企業が、バッテリー稼働の電気自動車(EV、プラグインハイブリッドを含む)の販売台数予測を上方修正している。中国、欧州諸国などでのEV購入への支援策や、将来の内燃機関自動車の販売禁止政策の導入表明が上方修正の背景にあると思われるが、この連載でも取り上げたEV用電池製造量の急増とコスト引き下げ効果も、販売台数増加予測の根拠の一つだ。

 そんななかで話題になったのが、石油輸出国機構(OPEC)が最近、2040年のEV保有台数を2億6600万台と予想したことだ。昨年予想の4600万台から大きく上方修正されている。EVの販売増はガソリンと軽油の消費減少につながり、OPECにとってマイナスになるが、それでも上方修正せざるを得ないほどEVの将来は明るいということだろうか。

 世界のEV保有台数については、米エクソンモービルが40年に1億台、英BPは35年までに1億台に達するとの予想をそれぞれ発表している。ノルウェーのスタットオイルは、30年にEVが自動車販売台数の30%を占めると予測している。米国のEVメーカー、テスラのイーロン・マスクCEOは、10年後に米自動車生産の50%以上はEVになると強気な予測を述べている。

 EV販売台数の増加は石油需要に大きな影響を与えるが、途上国を中心に世界全体の自動車保有台数は増加することから、世界の石油需要量が今後20年で大きく落ち込むことはないと考えられる。ただし、先進国の市場では自動車の販売台数、稼働台数が大きく増えないことから、EVのシェア増加は石油需要の落ち込みに結び付きそうだ。

EV販売、増加予想の理由に“コストの低下”