創薬短縮へ化合物情報共有 アステラスなど医薬大手3社

 アステラス製薬、田辺三菱製薬、第一三共の3社は11日、化合物のデータなどを共有し、新薬探索を進める取り組みを共同で始めると発表した。製品化に至らなかった医薬品向けの化合物を対象に、違う用途の医薬品としての開発などを目指す。

 アステラスは、これまで田辺三菱と第一三共それぞれと個別に化合物データを蓄積したライブラリーの共有を行っていた。この取り組みでは薬として使用した場合の効果である薬理活性や安全性については確認していなかったが、今回の3社共有の枠組みでは、薬理活性や安全性を確認した化合物を扱う。

 また、このライブラリーについては、国内研究機関の研究員も一定の手続きを経て、アクセスできるようにする。これによって、創薬に向けた期間を短縮できるなどのメリットが期待できるという。