タカヤ、グッドデザイン賞受賞 快適な工場環境づくり評価

タカヤが手掛けた水産加工会社の休憩室=宮城県気仙沼市
タカヤが手掛けた水産加工会社の休憩室=宮城県気仙沼市【拡大】

 土木・建築工事請負業のタカヤ(盛岡市)が手掛ける工場建設手法が、2017年度グッドデザイン賞を受賞した。過酷な3K(きつい、汚い、危険)の工場によって、人手不足に悩む経営者がいることから、デザイン、コスト、機能のバランスがとれた快適な工場環境の実現を目的として、「ファクトリア」ブランドで、09年から事業を展開している。

 「あの工場で働きたい」と地域や業界で歓迎される職場を実現するため、ハード面だけでなくソフト面についてもトータルプロデュースする。

 工場の過酷な環境を設備や動線といったハード面で改善している。一方で人材確保のためのおしゃれな社員食堂、会社のブランディングを図る工場見学や商品PRコーナーなど、ソフト面も提案する。

 これまでは工場にデザインが介入していなかったが、同賞の審査委員からは「工場の環境全体を見直して問題点を洗い出し、従業員が働きたいと思えるレベルまでの環境づくりに成功した」ことが評価された。

 今後について同社は「“業績の上がる工場づくり”に注力し、3Kといわれる製造業界の常識を変えたい」としている。