神鋼データ改竄 やまぬ連鎖、経営見直しも クルマ軽量化戦略に暗雲 (2/2ページ)

神戸製鋼所の事業別経営損益
神戸製鋼所の事業別経営損益【拡大】

 「(アルミに集中投資する)戦略に影響は及ぼさないと考えているが、顧客の検証結果や意見にも左右される。影響がないとは言い切れない」

 12日に経済産業省を訪れた川崎会長兼社長はそう危惧した。

 しかも不正が主力の鉄鋼のほか鉄粉や子会社でも発覚し、品質や契約に対する意識がグループ全体で低いことが露呈。問題を起こしていない事業も含め、全社的に信用低下が避けられない見通しだ。

 経営陣が多すぎる事業を目配りできていないとの指摘もあり、今後は経営体制を含む戦略の抜本的な見直しを求められそうだ。(井田通人)