【21世紀を拓く 知の創造者たち】デンカ 常識変える材料開発を追求 (2/6ページ)

名古裕輝さん
名古裕輝さん【拡大】

  • 成冨拓也さん
  • 宇野弘基さん
  • 加藤真洋さん

 成冨 リチウムイオン二次電池用のバインダーという材料を担当しています。導電材は電子を流す材料で、バインダーは活物質や導電材を結着する材料です。接着力や高い電位で分解しない様な耐酸化性といった特性が求められ、サイクル特性をはじめ、いろんな活物質に対しても十分適応できる材料を苦労しながら研究しています。

 宇野 接着剤の研究開発を担当しています。接着剤には多くの分類がある中、構造用接着剤に分類される、強い強度を持ち、屋外でも長い年数使える接着剤の開発を行っています。溶接や両面テープが使われているところを、接着剤に置き換えて、いかに作業性をよくするか、長い年月を持つようにするかを研究しています。

 加藤 担当は放熱材料という製品です。材料構成としては、樹脂のなかに、熱伝導性フィラーを高充填(じゅうてん)したもので、シート状やグリース状の材料です。放熱材料が無いと温度が高くなり寿命が短くなるため、電子部品に欠かせない存在です。苦労している点としては、お客さまの求める放熱特性が異なるためそれぞれのニーズに合わせた材料を開発することです。

 --今、加藤さんから研究開発に携わっていて苦労した点の話がありました。皆さんはいかがですか