東芝半導体買収、WD幻の勝利宣言 「法で威嚇」過信の果て暗転 (5/5ページ)

ウエスタン・デジタルの工場のロゴ=マレーシア・ペナン州(ブルームバーグ)
ウエスタン・デジタルの工場のロゴ=マレーシア・ペナン州(ブルームバーグ)【拡大】

 事業締め出しに懸念

 東芝がベイン連合と売却契約を締結したことで、8カ月間にわたる壮絶な交渉は終了した。わずか数週間前には勝利するように見えていたミリガン氏の立場は以前より悪化したようだ。ベイン連合には競合する米シーゲート・テクノロジーや韓国のSKハイニックスが加わり、東芝は単独で四日市工場に増産投資すると発表した。

 WDは今も提訴したままで東芝との対立は続いている。WDの弁護士であるジョン・ヒューストン氏は「仲裁手続きで成功するため法的努力を継続するつもりだ」とし、訴訟は19年まで続く可能性があると述べた。一方、訴訟が未解決でも東芝に買収資金は支払う契約をしたベインや東芝は、仲裁裁での勝訴を確信している。

 WDの株主であるピッツバーグのフォート・ピット・キャピタル・グループのチャーリー・スミスCFOは「WDが最終的には裁判で勝利すると確信しているが、怒った東芝に合弁のメモリー事業から締め出されるようなことがあってはならない」との考えを示した。

 そしてWDのHDDは「今はお金を生んでいるが7、8年後には終わる。そのときはまさに苦境に立たされているだろう」と語った。(ブルームバーグ Pavel Alpeyev、Ian King)