神戸製鋼所、不動産子会社売却へあす入札

 神戸製鋼所がマンション分譲などを手がける不動産子会社、神鋼不動産(神戸市中央区)の売却に向け、20日に1次入札を行うことが18日、分かった。株式の3分の2超を売却する方向で検討している。もともと財務基盤の強化策として検討してきたが、同社によるアルミ製品などの性能データ改竄が発覚する中、自動車のリコール(回収・無償修理)費用や損害賠償の請求に備える狙いもある。

 神鋼不動産は分譲マンション「ジークレフ」などを展開、900億円規模の資産を保有している。関係者によると、入札のアドバイザーにみずほ証券を起用。年内に2次入札を行い、2018年3月末までに売却を完了する方針。不動産大手など数社が入札に関心を示しており、売却額は数百億円になる見通しだ。ただ、神戸製鋼幹部は「一つの選択肢」と語っており、売却しない可能性もあるという。