【高論卓説】欧中主導のEVシフトに“抵抗”必要 日本メーカーは「二面戦略」で挑め (2/3ページ)


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 中国政府高官は内燃機関の販売を禁止する政策立案に着手していることをほのめかすなど、一気にNEV普及を加速化させ、内燃機関中心の日本の自動車産業の国際競争力を封じ込む意気込みにある。

 ブランドとエンジンやトランスミッションの技術力に劣る中国自動車メーカーは、現状では世界の市場に打って出ることは難しい。EVシフトを進め、コモディティー化が進むなら、技術とブランドの障壁を乗り越え、中国自動車産業を念願の輸出産業に育成させることも可能となってくる。

 世界のEVシフトに対し、日本の国内産業はどう対応すべきなのか。充電問題、インフラ整備などEVが有する構造問題も非常に大きい。現在のEVブームには、航続距離とコスト低下の話ばかりに目が行き、利便性、消費者の受容性や社会コストの論点が欠けている。それほど簡単にEV化が実現するかは不透明だ。

 現在の欧州・中国主導の電動化戦略に安易に迎合することは、欧州・中国の産業政策の思うつぼだろう。戦略を持ったEV化への対処を見据える重要性が高まっていると考える。将来どこかのタイミングで来る電動化に向けた構造対応は重要だが、EV化そのものを遅らせる内燃機関を磨き込む努力も忘れてはならない。

技術力に溺れていては、本当に逆転されるリスクもある