神鋼・日産、相次ぐ不祥事 揺らぐ日本のものづくり 「経営の劣化重い」 (2/3ページ)

記者会見で頭を下げる日産自動車の西川広人社長=19日、横浜市西区(福島範和撮影)
記者会見で頭を下げる日産自動車の西川広人社長=19日、横浜市西区(福島範和撮影)【拡大】

 ものづくりの現場にルール違反が当たり前のこととして根付いている実態は、組織全体のモラルの低下を浮き彫りにしている。

 日産は正規の検査員が無資格の従業員にはんこを貸す手口で、国の規定に反して新車の最終検査をしていた。西川社長は「現場責任者である係長と課長とのコミュニケーションギャップが背景にある」と説明するが、違反を認識しながら組織ぐるみで不正に手を染めていた疑いもある。

 一方、神戸製鋼の性能データ改竄問題では、製品が顧客と取り決めた仕様に満たない場合、了解を得た上で引き取ってもらう習慣「特別採用(トクサイ)」を一部で悪用していたことが判明。トクサイ自体は不正ではないものの、データを改竄して出荷した製品までそう称していた。

 国内の製造業は海外勢との厳しい国際競争にさらされている。一方で、製造の現場は効率化を名目にぎりぎりまで人員も絞り込まれている中、受注を獲得し、納期を達成するための強いプレッシャーがかかる。

日本製造業で低下しているのは品質やモラルだけではない