東芝18年3月期 業績予想いったん最終赤字 半導体売却完了で黒字化

 東芝は23日、2018年3月期の連結最終損益予想を1100億円の赤字へ下方修正した。半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の売却契約に伴い税金の負担額が約3400億円増えたためだ。従来予想は2300億円の黒字だった。

 負債が資産を上回る債務超過の額も膨らみ、18年3月末に約7500億円となる見込みだ。ただ同時期までに東芝メモリの売却を完了する方針で、想定通り売却益を計上できれば最終損益は黒字化し、債務超過も解消できるとしている。

 今回の課税は、東芝が東芝メモリに関連する資産や負債を譲渡したことに伴うもの。米ファンドのベインキャピタルが率いる「日米韓連合」に2兆円で売却する契約を締結したことで事業価値が確定し算出された。売却に関しては、今月24日に開く臨時株主総会で承認を得る方針だ。

 東芝は来月9日に17年9月中間連結決算を発表する予定で、「業績自体は堅調に推移している」と説明している。