国交省が神鋼立ち入り検査 MRJの安全性確認へ 経産相はJIS認証機関に他工場審査指示 (1/2ページ)

神戸製鋼所東京本社=東京都品川区
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 神戸製鋼所の性能データ改竄(かいざん)問題で、石井啓一国土交通相は24日の閣議後会見で、国交省が大安工場(三重県)への立ち入り検査を23日から始めたと公表した。船舶のエンジンや配管部分に同社のアルミ部品が使われていたことも明らかにした。

 石井氏は、大安工場への立ち入り検査について、同社のアルミ製品が使われている三菱重工業が開発中の国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)の製造国責任を理由に挙げ、(1)データの正確性の検証(2)他に不正がないかの確認(3)原因と再発防止に向けた検討状況の把握-などを行うとした。検査は25日まで実施する。

 船舶に使われたアルミ部品については、造船所やメーカーから「安全性に問題ないとの報告を受けた」とする一方、新たに不正が明らかになった銅合金製品が船舶の熱交換機に使われている可能性もあり、「国内メーカー8社に調査を指示した」と述べた。

 一方、世耕弘成経済産業相は24日、神戸製鋼で国が定める日本工業規格(JIS)の法令違反に相当すると認められる銅管製品のデータ改竄があった問題で、JIS認証機関に対し、不正があった子会社「コベルコマテリアル銅管」の秦野工場(神奈川県秦野市)以外でも審査を検討するよう指示したことを明らかにした。

規格満たさなければ認証取り消しも