マンション購入「予算重視」にシフト 価格高止まり、街のブランドこだわらず (3/3ページ)

建設中の「ザ・ガーデンズ東京王子」。最寄りの東十条駅から東京駅へは約20分という利便性がウリだ=東京都北区
建設中の「ザ・ガーデンズ東京王子」。最寄りの東十条駅から東京駅へは約20分という利便性がウリだ=東京都北区【拡大】

 国土交通省が発表した7月1日時点の基準地価では、都心部住宅地の変動率が鈍化したり低迷したりする中、上昇率の最高地点は荒川区南千住の6.3%で、2位も同区西日暮里の6.1%。北区中里、足立区綾瀬も6.0%と高かった。

 エリアこだわらず

 「この地域に居住したい」。そんな願望を基に周辺の物件を比較して決断するというのがマンション選びの王道だった。しかし、「『この予算内で購入したい』という観点から、エリアと関係なく比較検討するケースが着実に増えている」と大手デベロッパーの営業担当者は指摘する。

 2020年東京五輪・パラリンピックに向けて23区内の新築マンションの価格は当面高止まりするとみられ、街のブランドにこだわらないマンション購入希望者の動きは活発化しそうだ。(伊藤俊祐)

【用語解説】東京都区部の4つのエリア

 行政区画としての明確な定義はなく、主に不動産業者が使う。各エリアは江戸城(現在の皇居)からみた方角で「城東」「城西」「城南」「城北」と呼ばれるが、業者によって区分けは微妙に異なる。また、皇居のある千代田区を除く22区を対象に区分けする場合が多い。