【神戸製鋼所会見・詳報(1)】JIS認証、昨年に続く取り消し「ざんきの念に堪えません」 (1/3ページ)

会見冒頭、頭を下げる神鋼の川崎博也社長=26日午後、東京都千代田区(川口良介撮影)
会見冒頭、頭を下げる神鋼の川崎博也社長=26日午後、東京都千代田区(川口良介撮影)【拡大】

 神戸製鋼所は26日午後、東京都内で記者会見を開き、子会社のコベルコマテリアル銅管の秦野工場(神奈川県秦野市)が手掛ける銅管について、工業製品の品質や安全性の基準である日本工業規格(JIS)認証を取り消されることになったと発表した。また、弁護士3人で構成する外部調査委員会の同日付での設置も発表した。

 川崎博也会長兼社長は、今月20日に社内調査への妨害行為を発表した記者会見を体調不良のため欠席したが、この日は姿を見せ、「多くの方々に多大なご迷惑をお掛けし、本当に申し訳ございません」と改めて謝罪。約200人の報道陣を前に、終始沈痛な表情を崩さず、今後の対応などについて説明した。

 約1時間半にわたった記者会見での主なやり取りは次の通り。

 --最終製品を出荷する機械事業でも不正が見つかった。10月13日の記者会見では、半製品をメーカーに売る「BtoB」のビジネスが不正の背景にあると説明していたが

 「起こってはならないことだが、お客さまに迷惑を掛けてはいけないという意識が足らなかった。部品ごとの寸法は測っていたが、組み立て寸法を測っていなかった。機械メーカーとしてぬかったな、という思いだ。(13日には)『BtoCでは問題が見つかっていない』と申し上げたが、残念に思っている」

 --週明け30日に今年度上期決算を発表予定だが、交換費用の負担などをどう反映させるのか

 「今の時点では『契約取り消し』といった話は具体的に聞いていない。ただ、『直ちに取り換える必要はない』としても、将来的に交換が必要になると、一部の取引先から伝えられており、今後そうした(費用負担の)要求はあるだろう。業績への影響は、現時点で見通せていない。決算発表の際には何らかのコメントをしたい」

今後のスケジュールは