【ハザードマップ】ニッシン/NK商事 2期連続増収も資金調達失敗響く (2/2ページ)

 TM企画は製造部門を担当する子会社で玉野縫製として設立し、11年6月期の売上高約8億2000万円を計上していた。

 カシミヤなどの高価格帯のコートから低価格帯の綿コートやダウンコートへの需要変化などで売り上げが低迷し、業績が悪化。債務超過に陥り資金繰りの維持が困難となっていた。今年5月、会社分割により野海を新設。NK商事の事業、TM企画の製造事業を新会社が承継し、2社は事業を停止していた。

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【会社概要】ニッシン

 ▽本社=大阪府富田林市

 ▽設立=1951年4月

 ▽資本金=5000万円

 ▽負債額=10億3401万円

 (2017年3月期決算時点)

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【会社概要】NK商事

 ▽本社=岡山県倉敷市

 ▽設立=1967年7月

 ▽資本金=1000万円

 ▽負債額=約52億円

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 〈チェックポイント〉

 ニッシンは訪日客の増加を背景にホテルの新設・改装需要で2期連続の増収だった。しかし、もともと利益率が低かったところ、固定費の負担増による採算悪化で資金繰りが苦しくなった。売り上げが伸びれば同時に資金需要も増す。いざというとき、取引銀行からの資金調達ができなかった点が経営の分かれ目となった。

 NK商事は学生服の街、岡山県倉敷市で創業した。少子化を見据え学生服から撤退し、高級紳士コートに活路を見いだしたが、デフレ下で売り上げは伸び悩んだ。旧会社の債務を整理し、事業は新会社に譲渡。学生服の時代から培ってきた技術や営業基盤をどう生かすか、今後の再起に注目が集まる。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)

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