【知恵の経営】害虫駆除剤 改善提案で改革 (1/2ページ)

 □アタックスグループ主席コンサルタント・西浦道明

 独自の「池(市場)」を見つけ出し、その池の「クジラ(圧倒的なシェア・ナンバーワン)」となった結果、高収益を獲得・維持している企業を紹介している。今回はゴキブリ殺虫剤などの製造販売を行う、タニサケ(岐阜県池田町)の池クジラぶりを見ていきたい。

 同社は1985年、現会長の松岡浩氏が、発明家の谷酒茂雄氏と「谷酒生物公害研究所」を設立したのが始まり。翌86年には「ゴキブリに困っている世界中の人たちを助けたい」という思いから、タマネギの成分でゴキブリを引き寄せて駆除する、それまでにはなかったゴキブリ殺虫剤「ゴキブリキャップ」を開発した。

 ゴキブリの好きなにおいを含むタマネギやピーナツを誘引剤とし、ホウ酸を殺虫成分としたホウ酸だんご。ゴキブリが食べるとホウ酸の働きで脱水状態になり、水を求めて屋外へ出て死んでしまう仕組みだ。

 ホウ酸だんごは誘引剤にホウ酸を混ぜるだけ。しかも、製法特許を公開したため一般家庭でも作られるようになった。類似商品がある上に、大手メーカーから安価なゴキブリ駆除剤がたくさん発売されているにもかかわらず、なぜゴキブリキャップは支持されるのだろうか。

 ゴキブリキャップの大きな特徴は、化学合成の農薬を含む殺虫剤と違い、ホウ酸にゴキブリが耐性を持てないため、毎年設置しても同じ効果が出ること。1個が五百円玉サイズで、重さも約10グラムあり誘引効果が長持ちする上、乾燥していて長く置いてもカビや雑菌などの発生が抑えられる。

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