「三菱東京UFJ銀行」の「東京」消して大丈夫? デヴィ夫人が猛反発する理由 (3/3ページ)

三菱東京UFJ銀行は来春から「東京」が外れ、「三菱UFJ銀行」になる=東京都中央区
三菱東京UFJ銀行は来春から「東京」が外れ、「三菱UFJ銀行」になる=東京都中央区【拡大】

  • インタビューに応じる三菱東京UFJ銀行の三毛兼承頭取=東京都千代田区(宮川浩和撮影)
  • デヴィ夫人
  • 「ニクソン・ショック」で1ドル=360円の固定相場から変動相場への移行を示した旧東京銀行本店窓口のボード=1971年8月30日、東京都中央区

 三菱東京UFJ銀が行名変更を発表したのは5月中旬。ニュースリリースでは、「『商業銀行』『信託銀行』『証券』を中心とした各機能を担うコンセプトを明確にするため、主要事業会社の名称をグループ名(三菱UFJフィナンシャル・グループ)と同じ三菱UFJに統一する」と説明。英語表記はグループ名の略称「MUFG」を使い、「MUFG Bank」にするとした。

 三毛兼承(みけ・かねつぐ)頭取も産経新聞などのインタビューで、「銀行を除くと、(社名に)『東京』は入っておらず、グループとして平仄(ひょうそく)が合っている」と説明した。

 ただ、行名変更のプロジェクトは約2年前に立ち上がり、当初は「きらら銀行」「あかね銀行」など旧行名を全て廃した名称案も浮上。議論の末、「MUFG銀行」にする案でほぼ固まったが、土壇場でひっくり返ったという。旧三菱銀行OBが「三菱」を外すことに強く抵抗したとされる。

 旧三菱銀と旧東銀が合併し旧東京三菱銀行が誕生して約20年、旧東京三菱銀と旧UFJ銀行の合併で三菱東京UFJ銀が誕生してから約10年。この間、銀行内では旧三菱出身者の力が圧倒的に強くなった。来春に行名から「東京」が外されることで、旧UFJ出身者からは「明日はわが身」とのぼやきも聞こえる。

 MUFG傘下の海外銀行を含むグループ全体の貸出残高109兆円(29年3月末)のうち約4割は海外だ。海外で知名度のある「Tokyo」を消す行名変更は吉と出るか凶と出るか-。その答えは間もなく出そうだ。(経済本部 飯田耕司)

 東京銀行 明治13(1880)年国立銀行条例に基づいて設立された横浜正金銀行が前身で、昭和21年に同行の国内資産・負債を継承した普通銀行として設立された。29年の外国為替銀行法の制定により、同法に基づく外為専門銀行に転換。貿易・為替金融業務が中心となり、海外店舗の設置などについては優遇措置が取られた半面、国内店舗は制限され、貿易・為替に全く関連のない貸し出しはできなかった。平成4年に金融制度改革関連法が成立し、普通銀行への転換が可能となったことを受け、8年に三菱銀行と合併し、東京三菱銀行(現三菱東京UFJ銀行)となる。