一時的なブームでは終わらなかった なぜ「フーターズ」の集客力はスゴいのか (2/4ページ)

 奇抜なコンセプトで一時的にブームになるエンターテインメントレストランは珍しくないが、継続するのは困難だ。今回はフーターズが手堅く集客力をアップさせている理由を考察していきたい。

1人でも気軽に楽しめる

 フーターズは1983年に、ビーチサイドのレストランとして、フロリダ州のタンパ湾に面したクリアウォーターでオープン。瞬く間に人気となり全米に拡大。現在は世界29カ国に425店の店舗を構えている。

 “Hooter”とはフクロウを意味し、店のシンボルマークにもなっている。活気ある店内を男性客がフクロウのように首を回して見渡すことから、フーターズの店名が付いたという。

 エッチジェー創業者の松田章氏は、米国で体験したフーターズの楽しさに感激。松田氏の本業は店舗のサインシステムを米国から輸入して販売する事業だった。しかし、何とか日本で展開できないかと、米国の本社と交渉。フーターズへの強い思いで5年掛けて最終的に口説き落とした。

 13年に就任した現社長の鶴見英明氏は、すかいらーくの出身で店舗展開の仕事を通じて松田氏と知り合い、日本法人立ち上げに加わっていた。フーターズの店舗設計に従事していたが、松田氏が志半ばで逝去し、将来を託された。

 フーターズでは店に入ると、フーターズガールズが顧客を大勢でにぎにぎしく出迎え、積極的に話しかけて接客をする。席に着くと接客担当者が自分から名前を言って、紙ナプキンに名前を書いて渡してくれる。

 顧客は自分が主役になったような気分になり、そこに接客担当者が給仕を通して、フレンドリーで日常的な会話へと、スーッと自然な間合いで入ってくるのが大きな特徴だ。

 銀座のクラブや、キャバクラも女性キャストの会話で成り立つ商売だが、顧客が高額な金額を払う分、リラックスできないと感じている人が案外多い。

 フーターズの客単価は2800円で、居酒屋よりは少し高いかもしれないが、1人で行っても違和感なくお酒が飲めて、適度な距離感で会話が楽しめる。しかも、サラリーマンが月に何回か無理なく行ける価格設定だ。

フーターズガールへの洗練された教育システム