一時的なブームでは終わらなかった なぜ「フーターズ」の集客力はスゴいのか (3/4ページ)

 ショータイムには追加料金なしで、趣向を凝らした歌やダンスも楽しめる。店内にはスポーツのゲームを映すモニターがあちこちに設置していて、ある箇所は野球、別の箇所はモーターレース、さらに別の箇所は格闘技といったように、常に3種類以上のスポーツを流して、顧客によって異なる趣向に対応している。

 フードは、看板のやみ付きになる味わいのボリューミーなチキンウイングのほか、フライドピクルス、フーターズバーガー、ナチョス、カーリーフライなどの特徴あるアメリカンフードがそろっており、それを目当てに来店する人も多い。

 チキンウイングは国産鶏を使った14種類ものフレーバーがあり、揚げ方は衣付きと素揚げの2種類、部位も手羽・手羽元、胸肉(ボンレス)、日本独自のもも肉と3種類ある。つまり、84通りものチキンウイングがあって、自分好みの味を見つける自由と楽しみがある。

 サラダも6品目を提供している。グランドメニューでは日本のオリジナルで、スライスステーキがあり、ハラミを使いアメリカンサイズ(300グラム)で1800円とリーズナブルだ。

女性客も増えている

 今はキャバクラよりも話しやすいガールズバーもあるが、こういった本格的なレストランとしてのサービスは期待できないだろう。Tバックをはいたミニスカートが特徴のガールズ居酒屋が流行ったこともあったが、Tバックに抵抗があったのか、女性アルバイトが集まらなくなって今はあまり見かけなくなった。

 フーターズガールのホスピタリティーを支えているのは、洗練された教育システムである。アルバイトとして入店したフーターズガールは最初にクラスルームと呼ばれる座学でマニュアルを学ぶ。それが終わると、OJTによって実際に現場で経験値を積んでいき、スキルが上がるとエキスパート、さらにはトレーナーへと昇格する。

 トレーナーは黒いタンクトップを着用しており、リーダー格としてメンバーをまとめる役割を担う。さらに、赤坂店から働いていたスタッフの中には、米国まで行ってコーディネーターの社内資格を習得したフーターズガールもいて、アルバイトから社員になっている。コーディネーターは店舗を新しく立ち上げるときに海外にも派遣されて、国際的に活躍することもできる。英語が得意な女性にとっては魅力的な職場ではないだろうか。

モデル、女優、ダンサーを目指している人も多い