トヨタ、最高峰ドライバー育成加速 スポーツで若者にクルマの魅力アピール (2/2ページ)

排気量2リットルの旧型フォーミュラ車に乗り込み、練習走行に臨むフォーミュラトヨタ・レーシングスクールの参加者=8月、静岡県小山町の富士スピードウェイ
排気量2リットルの旧型フォーミュラ車に乗り込み、練習走行に臨むフォーミュラトヨタ・レーシングスクールの参加者=8月、静岡県小山町の富士スピードウェイ【拡大】

  • フォーミュラトヨタ・レーシングスクールの参加者に指導する国内トップドライバーの中嶋一貴選手(中央)=8月、静岡県小山町の富士スピードウェイ

 仏ル・マン24時間レース優勝経験者である校長の関谷正徳氏は「日本のモータースポーツの質を高めたい」と力を込める。

 トヨタがレース車両の開発のみならず、選手育成に乗り出すのは国内市場への危機感があるためだ。日本はクルマの実用性が重視され、「限界で操るスポーツとしての魅力が理解されていない」(関谷氏)。結果、若者を中心としたクルマへの関心の低下につながり、16年度の国内市場は507万7904台と10年間で1割減少。トヨタは163万台でシェア首位を守るが、少子化などで先細りへの懸念は強い。

 魅力伝え関心喚起

 このためトヨタはFTRSに加え、ラリー選手の育成も始めた。今年のWRC復帰を前に、選抜した若手2人を本場のフィンランドに派遣。WRCは改造した市販車「ヤリス(日本名ヴィッツ)」で参戦する中、「日本人の若手が活躍すれば同世代が興味を持ち、クルマ好きが増える」(市川正明・ラリーグループ長)。

 実際、育成3年目を迎えた勝田貴元選手は今年6月、WRC第7戦イタリアの下位クラスで3位に入った。勝田選手は「結果を残し、日本でもモータースポーツを盛り上げる。ヤリスでWRC王者になりたい」と前を向いた。(会田聡)