日銀のETF買い入れ不要? 株高推移 「市場ゆがめる」指摘 (1/2ページ)

日本銀行本店=東京都中央区(早坂洋祐撮影)
日本銀行本店=東京都中央区(早坂洋祐撮影)【拡大】

 名古屋市で開かれた地元経済界との会合では、日経平均株価が21年ぶりの高値圏で推移しているのに加え、景気が好調な東海地区での開催とあって、黒田東彦総裁は終始和やかな様子だった。しかし、足元の株高は逆に日銀の政策に疑問が投げかけられる皮肉な結果となっている。日銀は株価下支えのため上場投資信託(ETF)を買い入れているが、その必要性が薄れてきているからだ。

 ETFを購入するのは、日銀が株価を下支えしている安心感で、貯蓄から投資への流れを後押しするとともに、株価上昇を受けた企業の設備投資を促すねらいがある。現在の購入量は年間約6兆円で、昨年7月に倍増させた。同政策について野村証券の松浦寿雄チーフ・ストラテジストは「年間2000円程度の株価押し上げ効果がある」と話す。

 ただ株価が高値で推移する中、必要性を疑問視する声は少なくない。6日の会合でも参加者から「昨年7月の増額時と比べるとマーケット環境は変わっている」と政策の行方を問う質問が出た。黒田総裁は「見直しの必要はない」としたが、実際の買い入れ額は減っている。10月は19営業日連続で買い入れを見送るなど計1418億円にとどまった。年間6兆円には月5000億円前後の購入が必要だが、大幅に下回り、11月はまだ買い入れがない。

中央銀行がETFを買うこと自体が異例