【検証エコノミー】ネット通販に押される名門百貨店 リストラと社内融和の“ジレンマ”…変化への対応でつまずく三越伊勢丹 (2/4ページ)

三越伊勢丹ホールディングスの中期経営計画を説明する杉江俊彦社長=7日、東京都千代田区大手町
三越伊勢丹ホールディングスの中期経営計画を説明する杉江俊彦社長=7日、東京都千代田区大手町【拡大】

 好調な業績を受けてスタートトゥデイの時価総額は8月に1兆円を超え、前沢友作社長は「さらに上を目指す」と胸を張る。一方、売上高がスタートトゥデイの10倍以上もある三越伊勢丹の時価総額は半分以下の5千億円弱にすぎない。

■  ■

 「次に取り組みたいのが簡単にいうとゾゾタウンがやっているビジネスだ」

 7日、三越伊勢丹が東京都内で開いた決算の記者会見。杉江社長は急成長するスタートトゥデイへの対抗心をあらわにした。杉江社長が想定しているのは、自社の通販サイトを立ち上げ、同サイトに“出店”するアパレル会社から販売代金に応じて手数料を受け取るビジネス。

 構造改革を急ぐのは、「稼ぐ力」で同業のライバルに劣っているからだ。

 三越伊勢丹の29年度の本業のもうけを示す営業利益の見込みは180億円と、高島屋やJ・フロントリテイリングの半分以下。その理由について、野村証券の担当アナリストである青木英彦氏は「三越伊勢丹は不動産事業など百貨店以外の事業で出遅れた」と指摘する。

 高島屋は家具大手ニトリなど専門店を積極的に誘致。J・フロントも今年4月、東京・銀座に複合商業施設「GINZA SIX(ギンザシックス)」を開業するなど不動産事業を強化する。

今、あなたにオススメ
Recommended by