【検証エコノミー】ネット通販に押される名門百貨店 リストラと社内融和の“ジレンマ”…変化への対応でつまずく三越伊勢丹 (4/4ページ)

三越伊勢丹ホールディングスの中期経営計画を説明する杉江俊彦社長=7日、東京都千代田区大手町
三越伊勢丹ホールディングスの中期経営計画を説明する杉江俊彦社長=7日、東京都千代田区大手町【拡大】

 同社は、繁忙期を中心に棚の整理や顧客誘導などを手掛ける「販売支援組織」であり、肩たたきを前提とした追い出し部屋とは異なるとの見解だ。ただ、配置された従業員は降格で給料が下がるケースも多く、杉江社長は「人選を含めてやり方が拙速だった」と反省の弁を述べた。

 人件費削減は喫緊の課題だが、拙速なリストラは、大西前社長時代のような不協和音を招きかねない。杉江社長は構造改革と社内融和の両立という“ジレンマ”に陥っている。

     

 ■三越伊勢丹ホールディングス 延宝元(1673)年に創業した三越と、明治19年創業の伊勢丹が平成20年4月に経営統合し誕生した。三越は富裕層の顧客基盤に強みを持ち、伊勢丹は衣料や雑貨の目利きに定評がある。リストラなどをめぐる社内混乱の責任を取る形で、「ミスター百貨店」と呼ばれた大西洋氏が社長を辞任。今年4月に杉江俊彦社長が就任した。競合他社に比べ構造改革で出遅れ、29年3月期の連結営業利益は前期比27・7%減の239億円にとどまった。

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