7年ぶりに企業行動憲章改定 経団連が正式発表

経団連の榊原定征会長(寺河内美奈撮影)
経団連の榊原定征会長(寺河内美奈撮影)【拡大】

 経団連の榊原定征会長は8日の定例会見で、会員企業が順守し、実践すべき事柄を規定する「企業行動憲章」を同日付で改定したと正式に発表した。人工知能(AI)やロボットなどの革新技術を活用した未来社会「ソサエティー5.0」の実現に向け取り組むことが、国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成につながるとしている。

 企業行動憲章は経団連や会員企業にとっての「最高法規」で、今回の改定は7年ぶり5回目。これまでの憲章は企業の法令順守や高い倫理観を求めるなど企業の社会的責任(CSR)を強く意識したものだったが、経団連は今回の改定を「CSRを超え、世界が直面する問題の解決に向けた役割を企業が担うことを示したもので、次元が異なる」(榊原氏)と位置づけている。

 改定された憲章は全世界で人権や従業員の多様性を尊重する経営を行うことの重要性を指摘。さらに健康や安全に配慮した職場環境の整備も訴えた。また市民活動や企業活動の脅威としてテロやサイバー攻撃などを挙げ、組織的な危機管理を新たに求めている。

 一方、日本企業をめぐっては、神戸製鋼所の製品性能データ改竄(かいざん)や日産自動車の無資格審査問題など、企業不祥事が相次いでいる。この問題について榊原氏は「経営トップが率先して原因究明、再発防止、問題解決を図ることを求める」と述べるにとどめた。