かめはめ波を打ちたい、エヴァを動かしたい… バンナム担当者が明かすアニメVR成功の秘訣 (2/3ページ)

「ドラゴンボール VR 秘伝かめはめ波」ではかめはめ波を放って地面をえぐる体験ができる
「ドラゴンボール VR 秘伝かめはめ波」ではかめはめ波を放って地面をえぐる体験ができる【拡大】

  • アニメIPのVR化に必要なことを説明する田宮幸春さん(左)と小宮順一さん
  • 金塊を集めトロッコに乗って移動する体験ができるハシラスの「GOLDRUSH VR」

 しかし、そこで「逃げちゃだめ」と小山氏は強調する。「かめはめ波が玩具やゲームでやり続けられているのは、それだけニーズがある証拠。ここを逃げてはいけない。迷わず王道へ行くべき」と田宮氏も指摘する。

 もちろん、前例をただ踏襲するだけではいけない。「新鮮な感動と驚きは“現実への超解釈”で生み出す」。例えば「ドラゴンボール VR 秘伝かめはめ波」では、VR空間でかめはめ波を打つと足下がえぐれ、岩が吹き飛んでいく。今までの玩具やゲームでは味わえなかった体験を、VRなら提供できるという訳だ。

 「エヴァンゲリオンVR The 魂の座」というVRでも、アニメに登場する巨大な人型兵器のエヴァンゲリオンを操縦して、使徒を相手に戦ってみたいというファンの王道とも言える要望を形にした。そこで開発陣は、操縦者がエヴァンゲリオンのどこに乗っているのか、頭の上かあごのあたりかを検討し、「あごの先に立っているような状態にすると恐ろしく感じる」と考え、その位置でVR化を行った。

 ここでもうひとつ、重要視されているのがアニメやマンガの主人公にそのままプレイヤーを重ねるようなVRにはしないこということ。巨大になりたい、怪力を手にしたい、格闘してみたいといった願望をかなえようとすると、かえって「あれ、おかしいなと思ってしまう。ヒーローのようにできない自分にガッカリしてしまう」と田宮氏は指摘する。だから、あくまでも自分自身がVR空間に入り、主人公に近づこうとするようなストーリーにするという。

 「エヴァンゲリオンVR The 魂の座」では、プレイヤーはアニメの主人公たちのように14歳のチルドレンとして高いシンクロ率を出すことはできない。低いシンクロ率でプレーに参加し、使徒を相手に戦って敗れる体験を余儀なくされる。そこから何度もプレーを重ねていき、仲間と協力して使徒を倒せるようになった時に、成長を感じて感動を得ることができる。

「悟空って本当にすごいなあ」といったヒーローへの敬意が生まれる