【木下隆之のクルマ三昧】日独“頂上決戦”の実現は? 世界一速いスポーツカーはどれだ! (1/4ページ)

 いま、モータースポーツ界で起ころうとしている、ちょっとワクワクするムーブメントを紹介しよう。「ドイツ・ツーリングカー・マイスター(DTM)」と日本の「スーパーGT(SGT)」の、合体の動きが本格的化しているのである。

日本のレクサスと日産がデモラン

 数年前に共催の企画が沸き起こり、それがジリジリとしか進展しないままいまに至っているのだが、先月のDTM最終戦ホッケンハイムサーキット(ドイツ)に、日本のレクサスと日産がマシンを空輸、15万人という大観衆の前でデモンストレーションランを披露したのだ。

 すわ、いよいよ共催か!? 関係者の誰もが色めき立った。それほど今回のデモンストレーションランは、我々モータースポーツ人にとっては、とりわけ運命の瞬間にも思える出来事だったのである。

日本のレクサスLC(右から2台目)と日産GT-R(同4台目)がDTMでデモランを披露

日本のレクサスLC(右から2台目)と日産GT-R(同4台目)がDTMでデモランを披露

 馴染みのない人には「?」だろうから、ちょっと説明すると…。

 DTMは、ドイツで圧倒的な人気を誇るツーリングカーレースである。10月の最終戦には15万の観客が詰めかけた。

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