【神鋼記者会見・詳報(4)】「収益出れば任せる」構造 問題相次ぐ歴史 (1/2ページ)

データ改ざんの原因結果発表会見に臨む神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=10日午後、東京都千代田区(宮川浩和撮影)
データ改ざんの原因結果発表会見に臨む神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=10日午後、東京都千代田区(宮川浩和撮影)【拡大】

 データ改竄(かいざん)などの不正行為に関する社内調査の結果と再発防止策をめぐり、神戸製鋼所の経営陣と報道陣の質疑応答はさらに続く。収益とともに品質管理をも各部署に任せるという、事業部門制の“負の側面”について質問が集まった。

 --アルミ・銅部門では「4部署がそれぞれ事業責任を持っているため異動が難しく、人事が固定化して問題となった」そうだが、なぜ4部署それぞれが不正を働いたのか

 川崎博也会長兼社長 「真の原因は外部の報告を待たないといけないが、同じような製品であれば起こったかもしれない。4部署がそれぞれ違うものを作っているし、製造方法も異なる。お客さまも異なる。人事の固定化があいまったと考える」

 --人が固定化したら不正が起こる会社なのか

 川崎氏「(不正の多さで)アルミ・銅部門が突出している。工場の規模も相まって、人数が少ないという要因もあった」

 山本浩司常務執行役員「各工場に権限を委譲しながら品質管理を行い、人事も固定していた。教育面も含めて、経営管理ができていなかった」

 --費用負担や賠償の協議を進めている納入先はどのくらいあるか

 勝川四志彦常務執行役員「個別の事例は差し控える。数社との間では、安全検証にかかったコストなど具体的にお話を始めている。最終的に決まった状況ではない」

神鋼の歴史…商法違反、談合