昭和の面影、また一つ…消える“我らが3番館”、尼崎・塚口「さんさんタウン」最大ビルが11月15日閉館 (2/2ページ)

立て替えのため今月15日に閉館する塚口さんさんタウン3号館=10日、兵庫県尼崎市(前川純一郎撮影)
立て替えのため今月15日に閉館する塚口さんさんタウン3号館=10日、兵庫県尼崎市(前川純一郎撮影)【拡大】

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 運営会社によると、1、2番館は耐震工事を終えて営業を続けるが、3番館は集客力の低下もあり今年2月、建て替えが決まった。15日の閉館後に解体し地下1~地上2階が商業施設、3階以上がマンションの16階建てビルを新築。34年4月の開業を目指すが、「さんさんタウン3番館」の名称が引き継がれるかは未定で、現在の店舗全てが移るわけではない。

 戦前から続く和菓子店「杵屋」は、閉館とともに廃業を決断した。2代目として夫婦で切り盛りしてきた内藤奉子(ともこ)さん(72)は「ここが“第二の家”。お客さんからは『続けてほしい』と言われるが、新しい場所で店を構える元気はもうない」と打ち明ける。

 「息子の誕生日は、いつも3番館の洋食店で祝うと決めていた」。3番館内に事務所があるNPO法人「あまがさき環境オープンカレッジ」副理事長、渡辺真理さん(56)は振り返る。阪神大震災後の約20年前に塚口駅近くに引っ越し、まだ幼かった子供を連れてよく3番館に通った。

 愛着のある場所の記憶を残そうと、渡辺さんは1番館の映画館「塚口サンサン劇場」と共同で、3番館の写真を用いたコマ撮り映像の制作を進めている。閉館直前の12日に同劇場で公開予定で、「3番館がなくなっても、映像にすれば子供や孫に思い出を語ることができる」と話している。