【神鋼記者会見・詳報(1)】「収益評価に偏った経営」 「何言ってもムダ」の空気まん延

データ改ざんの原因結果発表会見に臨む神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=10日午後、東京都千代田区(宮川浩和撮影)
データ改ざんの原因結果発表会見に臨む神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=10日午後、東京都千代田区(宮川浩和撮影)【拡大】

  • データ改ざんの原因結果を発表する前に改めて謝罪する神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長=10日午後、東京都千代田区(宮川浩和撮影)
  • 神戸製鋼所神戸本社の外観=神戸市中央区(沢野貴信撮影)

 神戸製鋼所は10日、データ改竄(かいざん)などの不正行為に関する社内調査の結果と再発防止策を発表。午後5時から東京・大手町で開かれた記者会見には、報道陣約300人が詰めかけた。

 説明に当たった経営陣は川崎博也会長兼社長と山本浩司常務執行役員、勝川四志彦常務執行役員の3人。冒頭で川崎氏が「取引先、株主をはじめ、多数の皆様に多大なご迷惑をおかけしていることを改めて深くおわびいたします」と陳謝し、そろって頭を下げた。

 一連の問題究明をめぐり同社は、社内調査に対する現場社員の不正隠しがあったことも踏まえ、客観性を担保するために社外有識者だけで構成する調査委員会を10月26日に設置している。年内をメドに、不正の原因究明と再発防止策がまとまる見通しという。

 一方、今回の報告書は「10月25日までの社内調査をひとまず総括し、現時点で可能な範囲の再発防止策を立てた」(川崎氏)という。この中では、数十年前から続いていたともされる不正行為の原因をこう分析している。

 (1)収益評価に偏った経営と閉鎖的な組織風土

 (2)バランスを欠いた向上運営

 (3)不適切行為を招く不十分な品質管理手続き

 (4)契約に定められた使用の順守に対する意識の低下

 (5)不十分な組織体制

 このうち「閉鎖的な組織風土」について、川崎氏は「(不正に関して)『何を言ってもムダ』という空気が現場に蔓延(まんえん)していた」と苦渋の表情で説明した。

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