グーグル、AIで中国再進出 市場開拓に立ちはだかる「検閲と忠誠心」のカベ (4/4ページ)

グーグルが7年前に中国市場から撤退する前に中国部門の本社が入居していたビル=2010年12月、北京(ブルームバーグ)
グーグルが7年前に中国市場から撤退する前に中国部門の本社が入居していたビル=2010年12月、北京(ブルームバーグ)【拡大】

 しかし、これにひるむグーグルではない。関係者によれば、テンサーフローを中国のハイテク大手にも普及させる目的で、同社はアリババやテンセント(騰訊)にも売り込みをかけているという。

 自社および外部のサーバーを経由したテンサーフローのダウンロード回数はこれまで790万回を超えた。中国で仕事をすることが多い投資家のリッキー・ウォン氏はテンサーフローの最初の5000件のダウンロードについて、シリコンバレーよりも北京からのアクセスが多かったことを突き止めた。

 早い段階での中国のテンサーフローに対する関心はグーグルの同国での事業展開に有利に働くとみられるものの、既にライバルのバイドゥは自社開発したAIソフトウエア「パドルパドル」を昨年から導入している。関係者によれば、開発業者間でのバイドゥのソフトの普及率はグーグルのテンサーフローを上回った。中国のAI研究者の中には、バイドゥの成功は中国製品に対する忠誠心と海外のソフトに対する依存への警戒心が影響したと見る向きもある。米ロチェスター大学コンピューター学科のジエボ・ルオ教授は「開発業者はテンサーフローを試用してみるかもしれない。だが実際に製品化を検討する際には自社で開発したソフトを使うだろう」との見解を示した。(ブルームバーグ Mark Bergen、David Ramli)