千葉工大、鉄筋自動結束ロボットを開発 労働者の負担軽減、生産性向上 (1/2ページ)

開発した自律型鉄筋結束ロボットを操作するfuRoの西村健志研究員(右)=千葉県習志野市の千葉工大新習志野キャンパス
開発した自律型鉄筋結束ロボットを操作するfuRoの西村健志研究員(右)=千葉県習志野市の千葉工大新習志野キャンパス【拡大】

 千葉工業大学(千葉県習志野市)は大成建設と共同で、鉄筋を自動で結束する自律型ロボット「T-iROBO Rebar(ティーアイロボ・リバー)」を開発した。縦横に組まれた鉄筋の交差部を留める結束作業は長時間、中腰の姿勢を強いるため技能労働者(鉄筋工)の身体的負担が大きい。レーザーセンサーにより移動と結束を正確に繰り返すロボットに置き換え、生産性向上を図るのが狙いだが、ロボットの千葉工大にとって新たな挑戦でもあった。

 単純作業を広範囲に

 「今回は“未来”ではなく、とにかく“今”の現場で使えるロボットを開発することに注力した」。同大未来ロボット技術研究センター(fuRo)の西村健志研究員(29)はこう強調した。

 大成建設から「結束作業を自動化したい。現場でロボットを使いたい」と要請を受けたものの、fuRoは建設現場の知識を全く持っていない。しかも、これまで「行ってみる」だけの点検ロボットを開発してきたが、新たに「作業」が加わる。

 新しい知見を得るため、建設現場に足しげく通い、意見を聞きながら課題をピックアップして開発に取り組んだ。ロボットが動ける環境がすべて整う研究室と違い、屋外では太陽光を苦手とするセンサーがうまく機能するか分からないからだ。

 しかし、建設現場の自動化ニーズは高い。鉄筋工の高齢化と労働者不足はすでに顕在化、2025年には建設現場の労働者は128万人減少する見込みだ。新規採用でカバーできるのは90万人にとどまり、残りはロボット導入や作業工程見直しといった生産性向上による省人化に頼らざるを得ないという。このため開発にあたり「ロボットが働きやすいように鉄筋の結束のみに機能を絞った。知能的に動かないようにした」(西村氏)。