モンベル製の巫女衣装、ミズノ製の佐川ユニホーム 企業向け制服にアウトドア大手続々参入 (3/3ページ)

モンベルが作製した特注品の「ゑびす娘」の衣装。高機能なフリース素材などが使われ、「暖かい」と好評だという(今宮戎神社提供)
モンベルが作製した特注品の「ゑびす娘」の衣装。高機能なフリース素材などが使われ、「暖かい」と好評だという(今宮戎神社提供)【拡大】

 高機能素材を使っている分、一般的な作業服より価格は当然高いが、なぜ受けているのか。ミズノの担当者は、背景に企業の働き方改革やイメージアップ戦略があるとみる。

 近年は新入社員の過労自殺に端を発した電通の違法残業事件などを受け、従業員の労働環境の改善を図る企業が増加。福利厚生の一環で新たなユニホームを作り、従業員のモチベーションアップや採用活動につなげる狙いがあるという。

 さらに労災事故を防ぐ観点からも、安全な作業服への需要が高まり、特に夏の暑さ対策にコストをかける傾向が顕著になっている。担当者は「価格より付加価値を重視して製品を選ぶ企業が増えている。現場のニーズを的確につかみ、商品開発に生かさなければ商機はない。メーカー間の競争は今後さらに過熱するだろう」と分析している。