日証協会長「株価割高ではない」

 日本証券業協会の鈴木茂晴会長は15日の定例記者会見で、日経平均株価が今月9日に一時2万3000円台に乗せ約25年10カ月ぶりの高値水準をつけるなどした最近の株高について、海外との投資尺度の比較では「まだそんなに割高だとは認識していない」と語った。15日の平均株価は約1年半ぶりの6営業日続落となり、短期的な調整局面にある。

 ただ、鈴木氏は「今は業績の裏付けがある中で株価がついてきている」とした上で、「時間とともに再度切り返してくる」との見方を示した。

 一方、旧四大証券の山一証券が自主廃業を決めてから今月24日で丸20年の節目となる。鈴木氏は「(当時は)三洋証券や北海道拓殖銀行の破綻もあり、ドミノ的なものが起きた。(証券各社は)非常に厳しい中で生きてきた」と振り返り、その後の証券業界は「全体でのガバナンス(向上)を一生懸命図ってきた」とした。