【現場の風】レクサス5代目「LS」が追求した感性価値 「いい車だけど面白くない」を返上 (1/2ページ)


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 ■トヨタ自動車 レクサス「LS」チーフエンジニア・旭利夫さん(51)

 --レクサスで、11年ぶりの全面改良となる5代目「LS」を発表した

 「市場が多様化する中、レクサスの存在感を出すために高級車の概念を再定義した。レクサスのフラッグシップ(旗艦)としての居住性、快適性をしっかりと押さえながら、デザインや走り、ステアリングなどで顧客の感性に訴える車を目指した」

 --「感性価値」を追求した背景は

 「従来のLSの評価で『いい車なんだけど、面白くない』と言われることがあった。レクサス自体、単なる高級車ではなく、顧客の生活に花を添えるブランドになっていこうという方針もあり、エモーショナル(感情的)な部分を重視した。その結果、これまで以上に、ドライバーズカー(後部座席に乗るのではなく、自ら運転する車)として走りの気持ち良さにもこだわった」

 --最先端の安全技術も採用した

 「『死傷者ゼロ』を目指している。死傷者を出しやすいのは、歩行者への衝突、追突、出合い頭、走路逸脱の4つの事故形態。これらに対して、それぞれ事故を回避するような技術を盛り込んだ。歩行者を検知しての注意喚起、ブレーキ作動、操舵支援などだ」

内装に木目や切り子調のデザインを採用