財界訪中団、企業トップらと意見交換 越境ECなど議論

北京市内のホテルで開かれた日中企業家対話=20日(共同)
北京市内のホテルで開かれた日中企業家対話=20日(共同)【拡大】

 【北京=平尾孝】日中経済協会、経団連、日本商工会議所の財界合同訪中団は20日、北京市内のホテルで、中国企業の経営トップや幹部らとの意見交換を行い、訪中日程をスタートさせた。中国では電子商取引(EC)市場が急拡大しており、国境を越えて商品を販売する越境ECで日中双方がどうビジネスチャンスにつなげるかなどを議論した。

 会合では、伊藤忠商事の小林洋一副会長が、日本製品を中国で販売する越境ECで、提携先の中国中信集団(CITIC)と共同でシステムを構築し、取り組みを加速させている事例を紹介した。

 一方、中国最大規模のECサイトを運営する京東集団の馬健栄副総裁は、「サイト内に日本館をつくり、それを通じて楽天やヤマダ電機が中国で日本の高機能製品を販売し、急増している」と強調。その上で、EC拡大に対応するため、物流センターを設置するなど、物流事業自体に参入したことを説明した。

 一方、中国政府の広域経済圏構想である「一帯一路」に関して、山九の中村公一会長が「中国と欧州を貨物鉄道で結ぶ計画が注目されるが、集荷拠点が中国内陸にあり、日本企業にとっては使いづらい。内陸までのアクセス確保が必要だ」と課題を指摘した。

 また、中国の大手商用車メーカーからは、「一帯一路でアジア各国のインフラ整備が進み、商用車需要が急拡大する。販売力がある日本の総合商社との連携で、事業を進めていきたい」との要望があった。

 会合の締めくくりで日中経協の宗岡正二会長が、「英国の欧州連合(EU)離脱など、反グローバルの動きが強まる中、日中の自由貿易拡大の重要性は増している」とし、協力を模索する姿勢を示した。