アサツーDK、TOB成立に向けて大きく前進 筆頭株主が賛成に転換

アサツーディ・ケイ本社が入る虎ノ門ヒルズ森タワー
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 米投資ファンドのベインキャピタルは21日、広告大手アサツーディ・ケイ(ADK)に対する株式公開買い付け(TOB)に関し、約25%のADK株を保有する筆頭株主の英広告会社WPPグループが従来の反対姿勢を転換し、応じることになったと発表した。TOBの成立に向けて大きく前進する。

 ベインによると、WPPは10月2日に提示した当初の買い付け価格3660円でTOBに応じる。TOBが成立した場合、WPPはADKとの提携解消を巡り、東京地裁で起こした仮処分命令の申し立てや、日本商事仲裁協会に求めた仲裁を、いずれも取り下げる意向という。

 また、ベインはTOBを通じてADKの非上場化が実現した際に、ADK株を保有するベインの資産運用会社などにWPPが少数株主として一定の出資を行う可能性をWPPと協議する。