商工中金、見えぬ新たな収益源 9月中間最高益も「実態は減収減益」 (2/2ページ)

 政府は17日に有識者検討会を立ち上げ議論を始めたが、初会合では、経営の効率化や事業承継など、地方の中小企業の再生を支援する組織への転換を求める声が多数を占めた。

 ただ、こうした事業には高度な能力が不可欠だ。商工中金にこうした能力を持つ人材がどの程度いるのかが課題となる。また、この分野は低金利に悩む民間金融機関が触手を伸ばそうとしている領域でもある。将来的には再び民業を圧迫する可能性もあり、検討会の委員からは「民間がやるまでの時限的な組織にすべきだ」といった意見も出ている。商工中金の将来に希望を見いだすのは難しいのが実情だ。(蕎麦谷里志)