ドコモ、「変態端末」の精神で逆襲 ガラケー技術応用、独自スマホを続々投入 (2/3ページ)

NTTドコモが発表した2画面を備えるスマートフォン「MZ-01K」=10月18日、東京都中央区
NTTドコモが発表した2画面を備えるスマートフォン「MZ-01K」=10月18日、東京都中央区【拡大】

 将来のスマホ構想の中には、「変態端末」と呼ばれるほど独自色豊かな機種もあったガラケー時代の技術を応用したものもあるという。来年1月以降に発売するMは、2つの画面を合わせて大画面で動画視聴などを楽しめるが、ガラケー時代にあった画面部分とキーボード部分が2つに分かれるセパレート式など「やりようによっては受けるかもしれない」と森氏は意欲を示す。

 「ガラケー時代に変態端末を開発した精神が、今の技術で新たな商品として新しい光を放つこともあるのでは」とも意気込む。

 ただ、もちろん、一部の物好き向けだけに独自スマホを開発し続けるつもりはない。Mは、現在の10倍の高速大容量通信が可能になる第5世代(5G)移動通信方式の2020年実用化を控える今だからこそ開発する意味があると考える。

 森氏は「大画面で大容量の動画を見ることができるようになる5Gの時代が到来すると、大画面と持ち運びやすさを両立できる折り畳み式は、スマホの業界標準になる可能性もある」と予想する。実際、Mは、ある国の携帯電話事業者から「自国の他の携帯事業者が販売できないよう、当社と独占契約を結んでくれ」と頼まれるほど好評だったという。

 「折り畳み式スマホは今後、第2弾も第3弾もある。スーツの内ポケットから取り出して3画面に広げてタブレット端末並みの大きさにできれば電子版の新聞も見やすい。私自身も欲しい」

 森氏はこう構想を語る。

ガラケー時代の苦い過去