【トップは語る】リンクスタッフ社長・杉多保昭さん(54)


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 ■バングラで優秀なIT人材確保

 --バングラデシュのIT人材を日本企業に仲介する事業を開始する

 「日本では知名度があまり高くないが、世界企業からは優秀なIT人材の宝庫と注目されている国だ。12月にダッカ市内で工科大学の学生と日本企業をマッチングする採用イベントを開催する。将来は現地法人も設立し、本格的な事業展開を計画している」

 --IT人材といえばインドを連想するが

 「インドとパキスタンが英国から独立後、バングラデシュはパキスタンの一部(東パキスタン州)から分離独立しただけに、豊富なIT人材は共通だ。中でもバングラデシュ工科大やチッタゴン工科大などは国際的なIT技能を大学対抗で競うプログラミングコンテストで毎年優秀人材が名を連ね、実績もある」

 --バングラ政府もIT立国を目指している

 「2021年までにITを今の繊維輸出に次ぐ産業の柱に育て、中所得国入りする国家目標を掲げるが、今は国内に高度な技術者の受け皿企業がほとんどない。そこで米航空宇宙局(NASA)や米グーグルなどが積極的に採用し、優秀な学生は海外で就職している。エレクトロニクス分野で大型投資する韓国のサムスン電子は、大学に研究機関を設け、資金支援を通じ人材を囲い込んでいる。日本企業に存在感を高めてもらいたい」

 --日本企業の反応は

 「人工知能(AI)やさまざまな機器をインターネットで結ぶIoT(モノのインターネット)が普及する中、日本企業のIT人材不足は深刻だ。手をこまぬいていると、事業を拡大できないとの危機感は強い。海外採用も選択肢だが、米国人やインド人技術者はもっと競争が激しい。8月に日本貿易振興機構(ジェトロ)などが都内で開催したバングラデシュIT人材セミナーに100社超が参加し、手応えを感じた」

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【プロフィル】すぎた・やすあき

 関西大経卒。専門商社を経て、1992年にリンクスタッフを設立し、社長に就任。医師の人材紹介事業を立ち上げ、深刻な地方の医師不足に技能実習生として外国人医師らの招聘(しょうへい)も手掛ける。大阪府出身。

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