検査データ改ざん問題について会見する三菱マテリアルの竹内章社長(中央)=24日午後、東京都千代田区(桐原正道撮影)【拡大】
三菱マテリアルグループ経営陣と報道陣とのやり取りは、記者会見スタートから1時間半を超えて続く。
多くの記者は不正の背景を問いただしたが、「調査委員会の結果を待ちたい」「ガバナンス(企業統治)の強化に取り組みたい」といった答えが何度も繰り返され、会場の一部からは失笑も。調査を外部に委ねつつも、不正が続いた背景として「社内カンパニー制の負の側面」に言及した神戸製鋼所の対応と比べ、「潔さに欠ける」と批判する声も上がった。
--調査委員会のトップは誰か。客観性をどう担保するのか
小野直樹・三菱マテ副社長「三菱電線では、(不正のあった)シール事業に携わっていない常務を委員長にした。外部の弁護士2人に入ってもらい指導している。三菱伸銅も同様で、生産管理に携わっていない副社長を委員長にした」
--内部通報制度はあるのか
小野氏「子会社の窓口、三菱マテリアルの窓口、さらに外部の窓口として弁護士事務所にも設けている。子会社従業員から見れば3つの窓口がある」
--神戸製鋼の問題で、規格外製品を出荷する際の「特別採用=トクサイ」という言葉が知られるようになったが、その仕組みを悪用したのか
小野氏「調査委員会の結果を待ちたい」
--竹内社長は「ガバナンス強化に手を尽くしてきた」というが、具体的には