「利益の半分は税金」ビットコインの注意点 現状では不利な「雑所得」の扱い (3/4ページ)

 ところが雑所得の場合は、損益通算が認められない。いくらビットコインの取引で赤字が出たとしても、他の所得区分から差し引くことはできない。ただし年金や副業の所得など、他に雑所得となるものがあれば合算することができる。

 次に(2)の繰越控除について。現在、繰越控除が認められているものとして、上場株式等を売却したときの譲渡損失がある。その年に出た譲渡損失を翌年以降3年間繰り越して、利益が出たタイミングで合算することができるのだ。

(PRESIDENT Onlineより)

(PRESIDENT Onlineより)

 一方、繰越控除が認められないビットコイン取引では、例えば、2017年分で100万円の赤字、18年分に200万円が出た場合、100万円の損失は何ら考慮されず、200万円の利益に対して所得税が課せられることになる。

 (3)で挙げた税率についても、ビットコインと株式の取引では取り扱いが全く異なる。例えば、上場株式等を譲渡した場合、雑所得ではなく、分離譲渡所得という区分になり、利益に対して一律20%(所得税15%、住民税5%)が課せられる。この税率は株取引でいくら儲かったとしても変わらない。

 ところがビットコインの取引は雑所得であり、「総合課税」という方式で税率が決まる。総合課税方式になると、雑所得以外の所得もすべて合計したうえで、所得税の税率5~45%(その他に住民税もかかる)が適用される。所得が増えるにつれ税率が上昇していくことになり、住民税を合わせると、利益の半分以上が税金で取られるということになる。

(PRESIDENT Onlineより)

(PRESIDENT Onlineより)

 総合課税の税率の下限が5%であるため、一見すると、有利な税率になると思われるかもしれないが、給料など、すべての収入を合算した合計所得金額が330万円を超えると、税率は20%となり、あとは増え続けていく。上場株式等の取引と比較すると、不利な税率になるケースが大半だろう。

ビットコインの税制は今後変わる可能性も