「利益の半分は税金」ビットコインの注意点 現状では不利な「雑所得」の扱い (4/4ページ)

 ビットコインの税制は今後変わる可能性も

 このように、所得税の扱いとしては不利な面が否めないビットコイン。しかし、今後扱いが変わる可能性もないわけではない。過去にも、税制改正により取り扱いが大きく変わる事例はあった。

 例えば、FX取引は、2011年(平成23年)分の所得税までは、一部の商品を除いて雑所得として、総合課税方式により課税されていた。ところが平成24年分以降は、分離課税方式が適用されることとなり、一律20%の税率が適用されるようになったのだ。もともと給料がなく税率が低い専業主婦などは別として、多くの人にとっては、FX取引に伴う税率は下がったことになる。しかも、損失が発生した場合は3年間の繰越控除も認められることになり、所得税の扱いとしては、かなり有利となった。

 また、時には裁判の結果を受けて税制の扱いが整理されるということもある。過去には、競馬の馬券の払戻金について、雑所得とするか一時所得とするかという訴訟が納税者と国の間で起きたことがある。

 この訴訟は最高裁まで進んだ結果、「一時所得ではなく、雑所得にあたる場合がある」と判示され、その結果を受けて国税庁では課税上の取り扱いを定めた通達を改正することとなった。

 ビットコインについても、ひとまず国税庁からタックスアンサーによる見解が示されたものの、取り扱いが定まったとは言い難い。今後、法律や通達により取り扱いが明らかにされると考えられ、さらに、仮想通貨を取り巻く状況や、裁判の結果などを受けて、取り扱いが変わる可能性は十分にある。

 2017年も終わりが見え始め、年が明けると所得税の申告期限が近づいてくる。ビットコインの取引をしている人は、今のうちに所得税や住民税を見積もっておいたほうがいいだろう。

 (フリーライター 小林 義崇)(PRESIDENT Online)