「百貨店業界の底入れは本物」 失速したはずの“爆買い”が帰ってきた背景 (3/3ページ)

 「下げ幅は落ち着いてきている」

 インバウンド以外では時計など高額品が堅調だ。高島屋の広報担当者は「日経平均で2万をつけた6月ごろから伸びが顕著になった」と説明。株高の恩恵を受けた富裕層の消費が支えているという。宝飾品は4.0%、美術品は7.9%、それぞれプラスになった。

高島屋日本橋店で商品を吟味する客。店内には中国語の案内も(撮影=鈴木聖也)(PRESIDENT Onlineより)

高島屋日本橋店で商品を吟味する客。店内には中国語の案内も(撮影=鈴木聖也)(PRESIDENT Onlineより)

 一方で米アマゾンなどのインターネット通販に押される中間所得層は厳しい戦いが続く。高島屋は婦人服が1.7%減、紳士服が4.6%減と衣料品は相変わらず不振だ。

 ただ同担当者は「下げ幅は落ち着いてきている」と分析する。今春、東京・銀座にオープンした商業施設「ギンザシックス」など、各社はテナント中心の店舗開発を進め、取り込みをはかる。

 (プレジデント編集部 鈴木 聖也 撮影=鈴木聖也)(PRESIDENT Online)